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知らない人が赤ちゃんに触ってきたら嫌ですか?

街中で赤ちゃんを見かけたら、その可愛さについつい触りたくなります。しかし、抵抗を感じる親も多いとのこと。まだ免疫力が弱い赤ちゃんは、感染症にかかりやすく心配な面もあるでしょう。

 

▼朝日新聞への投稿が波紋「私の赤ちゃんに勝手に触らないで」

 

この意見を投稿したのは30代の母親。当時生後6ヶ月の息子を連れて病院の待合室にいたとろ、「可愛いわね」と勝手に足に触ってきたそうです。もちろんお相手には悪気はありません。
しかしこの母親はいきなり知らない人に触られるのは嫌だとのこと。
赤ちゃんは生後6ヶ月頃までは母親から受け継いだ免疫の働きで、病気になりにくいと言われています。生後6ヶ月を過ぎると、その機能が弱くなってくるとのこと。月齢的にもその辺りなので神経質になっていたのかもしれません。

この投稿の後、さまざまな意見が朝日新聞に寄せられたそうで、後日紙面では様々な意見が紹介されていました。
「神経質になりすぎ」という意見もあれば「勝手に触るのはマナー違反」などもありました。

 

▼声かけとスキンシップは赤ちゃんの脳の発達を促す

 

京都大学で発達心理学を研究する明和政子教授らのグループによる興味深い実験結果があります。
赤ちゃんに触れながら声かけをした場合と赤ちゃんに触れずに声かけをした場合では、声かけを行ったときの方が言語を処理する領域が活発に反応したとのこと。
また、赤ちゃんが声を出したりこちらを見たりしたときに、そられに反応しながら声をかけると、有効のよう。赤ちゃんの反応を無視してある機械的に一定の声かけをしても、脳の反応はいまいちだそうです。
赤ちゃんに触れ、反応を見ながら声かけをすることは、赤ちゃんの脳の発達を促すことに繋がります。

 

▼愛情ホルモン「オキシトシン」は同時に他人への攻撃性も高めてしまう

 

オキシトシンというホルモンは哺乳動物が出産・授乳をする際に多く分泌されます。別名、愛情ホルモンや幸せホルモンとも言われ、子供への愛情や愛着、いとおしい気持ちを高めてくれる大切な役割をします。
しかしそれと同時に、見知らぬ人への攻撃性も高めてしまうホルモンでもあります。
動物の赤ちゃんに触ろうとしたら母親に威嚇された、とよく聞きますが、オキシトシンの影響もあるようです。

 

▼赤ちゃんに勝手に触られるのは嫌、と答えた母親は22%もいる!

 

ユニ・チャームが運営する育児情報サイト「ベビータウン」では、他人が自分の子どもに触れることについて、約470人の母親にアンケートをしました。
見た目や相手の態度による、と答えた人は29%とも最も多く、次いで、嫌と答えた人が多く、22%もいました。
4,5人に1人は赤ちゃんに勝手に触られることは嫌だと感じています。
逆に、可愛がってくれるのはうれしい、という人は15%いました。

 

▼触りたくなっても「一言かける」。忘れずに。

 

少子化が進む現代、社会や地域全体で子育てをしようという雰囲気が薄れてきています。母親の育児の孤立化も問題で、周囲に警戒心をもつのはごく当然のことなのかもしれません。
他人が連れている赤ちゃんに触りたくなったら、必ず一言かけるのを忘れてはいけません。
大人同士だって見知らぬ人を勝手に触ったりはしません。赤ちゃんもそれと同様です。

2020年1月24日(金)朝日新聞朝刊より出典

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