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保育士の求人状況と常時人手不足とされる原因とは

保育士の人手不足が深刻化しており、疲労から辞める人や辞めたいと思う人も多いです。

国もさまざまな解決策を講じていますが、現状として保育士の不足は変わっていません。

こちらでは求人情報のデータや保育士が不足している原因について振れていきます。

 

保育士の人手不足問題の現状

厚生労働省が公表している「保育⼠の有効求⼈倍率の推移(全国)」によると、保育士の有効求人倍率は令和5年1月に3.12倍と高い水準で推移していました。

これは全職種の倍率(1.27倍)と比べて約2倍以上も保育士が求められていることを示しています。

過去のデータからも、保育士は需要が高い職業でありながら、人手不足が慢性化していることがわかります。

さらに厚生労働省の調査によれば、保育士資格を持っているにも関わらず、保育所等で働いていない潜在保育士の数は約98万人と報告されています。

現在の保育士の従事者数と比べると約1.6倍に相当します。

保育士は主に女性が多く、結婚や出産によるライフステージの変化が働かない理由の一因として考えられるでしょう。

もちろん、保育士以外の職業に魅力を感じて他の職業に就いている人もいますが、仕事自体が原因で保育士を離職するケースが少なくありません。

 

慢性的な保育士不足の主な原因とは

保育士不足の原因は多岐にわたります。女性が多い職場での家庭との両立や人間関係の悩み、労働条件や環境の問題が影響しています。

3つの主な原因から掘り下げてみましょう。

 

給料の低さ

厚生労働省の調査によれば、退職した保育士の29.2%が「給料が安い」を理由に挙げています。

実際の年収を比較すると、全職種の平均が489.9万円に対し、保育士は326.8万円と163.1万円もの差があります。

子どもの命を守り、その人生の基盤となる大切な職業であるにも関わらず、対価が見合っていないということもあるでしょう。

他の職種と比較して給料が低いと感じる保育士が多く、それが退職の要因となっているようです。

 

業務量の多さと労働時間の長さ

前述と同様の厚生労働省の調査の中で、保育士の退職理由として「仕事量が多い」が第3位、「労働時間が長い」が第4位に挙げられていました。

保育士は保育業務以外にも書類作成やイベントの企画・準備など多岐にわたる業務があり、労働時間を増加させています。

イベントの企画や練習、準備は、保育施設にもよりますが年間を通して多くあります。

また、施設に事務担当者がいない場合は保育士が事務や雑務も担当する必要があるのです。

これらの業務は保育時間中には難しいため、保育士は子どもたちの退園後や保育時間外に対応しなければなりません。

その結果、保育士の勤務時間が長くなってしまうのです。

 

責任の重さ

「責任の重さ・事故への不安」は保育士の約半数が退職理由として挙げています。

保育士は子どもたちの命を預かる重要な役割を担っています。

保育現場では事故や怪我のリスクが常に存在し、子どもたちの安全確保は容易なことではありません。

全ての子どもに個別のケアができるよう多くのスタッフがいれば良いですが、実際には限られた保育士数で園児の成長を促し、同時に安全を確保しなければならないという、とてつもないマルチタスクです。

少しのミスでも保護者からのクレームを受ける可能性があり、保育士は心身ともに疲弊することもあります。

このような責任の重さは、保護者の理解が得られない限り解決が難しい課題でしょう。

保育士配置基準の見直しや保護者の支援など、改善策が求められています。

 

いかがでしょうか。政府が掲げる「異次元の少子化対策」にも組まれている保育士の現状打破。

処遇改善や保育士配置基準の見直しなど提案はされていますし、さまざまな保育に関わる団体が声を挙げていますが、遅々として進んでいないと感じます。

しかし、保育士の現状は世の中に少しずつですが伝わってきているので、今後は保護者の理解が得られ、処遇が改善されることを祈るのみです。

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