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保育園の休園が最多に。在宅勤務や育児との両立で追いつめられる保護者

新型コロナウイルスのオミクロン株が猛威を振るい、かつてない勢いで感染拡大が続いています。
子どもの感染が広がり、自治体からは登園自粛要請が出たところもあります。しかし、預け先がなくなった保護者からは悲痛な声が聞かれます。
保育所も感染対策と、望ましい保育の両立に苦悩しているようです。

 

▼子どもがいる中での在宅勤務でヘトヘトに

 

ある横浜市の女性は、3人の子どものうち1人が濃厚接触者になり、在宅勤務をするはめになってしまいました。PCR検査では3人とも陰性でしたが、2週間登園停止になってしまい、在宅で見ることに。
動き回ったり近寄ってきたりする子どもに気を付けながら、メールのチェックをしたりミーティングに参加したりし、あまりに大変で精神的にかなり追いつめられた、と語っています。
今後も休園の可能性があるため、広い住居に引っ越すことをきめたそうです。

 

▼保育園側も感染対策と望ましい保育の板挟みに

 

千葉県内のある認可保育園では、保育士3人が濃厚接触者になり、出勤できない状況です。しかも園児1人の感染が判明しました。保健所はかなり手一杯なようで、「濃厚接触者への連絡だけでなく、検査機関も自分達で探して」と言われてしまったそうです。
保護者からは「今後どうなるのか」といった問い合わせが殺到。一部休園という形を取りました。
また、大阪市のある認可保育園では子どもや家族の感染者が相次ぎ
、休園と再開を繰り返していました。200人の園児のうち、約3割の保護者はエッセンシャルワーカー。休園を続けると社会が機能しなくなるのでは、と園長は感じたそうです。
こちらの園では職員の約半数が自らも子育て中の人たちです。職員の呼び出し電話が頻繁にかかってきて、運営自体が成り立たなくなるのでは、と恐怖を感じているそうです。

 

▼保育士不足で登園自粛要請も

 

大阪市では、1/24時点で179の園が休園しています。保育士の確保が難しくなり、家庭での保育に協力を求めました。
コロナ禍になってから家庭保育の呼びかけは4回目ですが、保育士不足を理由とするのは昨年の9月の第5波以来。今回はそれ以上に厳しい状況だとのことです。

千葉市も家庭保育への協力を呼び掛けています。出勤できない職員が増えてしまい、運営に支障が出ている保育園が増えたためです。
2月について、15日以上休んだ場合は1ヶ月分の保育料を無料にするそうです。
市の担当者は、協力してくれる家庭を増やすために、インセンティブ-いわゆる動機付けを設けた、と話しています。

 

▼いまこそ保育士の待遇改善に真剣に取り組むべき

 

静岡県立大学短期大学部で児童福祉学が専門の松浦崇準教授は、「保育士らが検査を迅速に受けられる体制作りが必要」と語っています。
以前から保育士不足は言われており、現場は常に休みたくても休めない状況が続いていました。このコロナ禍でその問題が明るみに出たのでしょう。
とにかく、保育士の待遇改善や配置基準の見直しなど、抜本的な改革に取り組むべき、と話しています。

 

2022年1月27日(木) 朝日新聞朝刊より出典・引用しています。

 

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