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「子どもには表情を見せることが大切」方針でマスク着用せず、クラスター発生

熊本市西区の認定こども園「城山保育園」で新型コロナのクラスターが発生しました。職員14人と園児65人の計79人という大規模なもの。この園では「子どもの健全な心身の発達のために、職員は表情を見せる」という方針で、職員はマスクを着用していなかったそうです。

 

▼感染対策と子どもの心身の発達を天秤にかけた?結果、感染対策が足りず

 

クラスター発生後の熊本市の調査では、同園は「口元が見えないと子どもの発達に影響がある」「職員がきちんと表情を見せることが大切」などの方針から、職員がマスクを着用していませんでした。
結果、感染対策が十分とれていなかったため、クラスターにつながったとみています。

 

▼保護者からは何度か指摘があったが改善させず

 

さらに熊本市の調査では、昨年8月~今年5月までの間に、保護者からの連絡や指摘が5件ありました。
保育園側は「園児に顔を見せられないから着用しない方針」と返答したそうです。
また、保護者からマスクの着用を何度も要望されていたそうですが、着用はされなかったとのことでした。
熊本市も園に確認しましたが、やはり「子どもの健全な心身の発達のためには職員の表情を見せることが大切」と説明されたそうです。
熊本市はマスクを着用することの大切さを説いてきたようですが、「分かりました」とだけ返答され、結局着用には至らなかったようです。

また、昨年8月に熊本市から口頭で指導を受けた経緯がありました。その際に園から保護者に一斉メールを送っています。
内容は「マスクで顔を隠してしまうと、新型コロナの感染のリスク以上に、子ども達の心身の発達に影響してしまうため、職員はマスクを付けずに表情や口元が見えるようにしている。登園は閉鎖空間が少ないので、インフルエンザ流行時でも流行ったことがほとんどない」とあったそうです。

 

▼8/24~次々とコロナ感染者が出てしまい、大規模クラスターに

 

8/24から同園で新型コロナの感染者が出たため、熊本市が担当者を派遣したところ、マスクを着用していない職員がいたそうです。さらに、体調不良でも出勤していた職員がいたことも分かりました。
熊本市は、さまざまな要因が複合的に重なり大規模なクラスターとなってしまったとし、同園に感染対策を指導したそうです。
そして9/9に現地をおとずれ、園の再開に向けて感染対策を確認しました。以後、改善が確認されたとして9/13から同園は再開しているとのことでした。

 

▼人手不足の保育業界、他の園に簡単に移れない現状

 

日本では保育園や保育士は不足しており、せっかく入れた認可保育園を一度辞めてしまったら、次はいつ入れるか分からない状況です。
そのため、何か問題があっても保護者はなかなか口にできない現状もあるでしょう。

昨年、保育士がマスクを着用することに心配の声が多く上がりましたが、子ども達はそれなりに順応しているようです。きちんと職員の顔を区別し、目を見て声を聞いているようです。
大人が過度に心配するのも、かえって良くないのかもしれません。

 

2021年9月10日(金)朝日新聞朝刊より出典・引用しています。
https://www.asahi.com/

 

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