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子どもへのコロナワクチン接種、手探りの自治体、分かれる対応

21日、子どもへの新型コロナワクチンの承認がされました。全国の自治体は接種開始に向けて準備を進めています。しかし、個別接種集団接種のどちらに軸足を置くのかなど、対応がまちまちのようです。高齢者への3回目の接種も始まっています。混乱を避けるために奮闘している様子がうかがえます。

▼10代以下の感染が急増している

オミクロン株による第6波により10代以下の感染者数は急増しています。この1週間で4万人あまりになっており、全体の24%までに達しています。厚生労働省の資料から朝日新聞社が集計したところ、以下となっています。

《2月11~18日までの1週間の新規感染者》
10代・・・    26,560人
10代未満・・・13,050人

この1習慣で、全体の増加率は9%。それに対し、10代以下は14%の増加率です。このうち、10代が最多で14,7%、次に10歳未満で13.4%、そして20代の11.7%となっています。

▼自治体の対応は?6自治体を比較

▽大阪市はかかりつけ医の元で接種を推奨

大阪市は、18日時点で101か所の保育施設が休園しています。職員へのワクチン接種は進んでいますが、園児の感染により休園するところが多いとのことです。松井市長は、ワクチンの効果や副反応を丁寧に説明する必要があり、かかりつけ医の接種が望ましいと考えています。既に始まっている12~15歳の接種も個別接種が中心。保護者の同伴や同意を必要としています。

▽東京都板橋区は、個別接種のみ

東京都板橋区では、30か所以上の協力を得て、個別接種のみとする方針です。子どもの接種については副反応のデータが少ないため、集団接種会場では安全が担保できない、と見ています。

▽福島市は集団接種会場も確保

福島市は市の医師会の協力を得て、集団接種会場を1カ所設ける予定です。個別接種を基本としていますが、オミクロン株による急激な感染拡大により、接種のスピードを上げるための策とのことです。小児科が少ない地域の子どもたちへの接種も検討しているそうです。

▽東京都文京区では集団接種会場を2カ所設置予定

東京都文京区では、2カ所の集団接種会場を設ける予定です。これにはワクチンの破棄を防ぐ目的もあります。5~11歳用は大人と違い、1瓶で10回分あります。小さな医院では10人単位での予約は難しいのでは、という声があったため、とのことです。

▽那覇市では専用会場を設置予定

那覇市では既に12~15歳向けの接種会場が5カ所設置されています。新たに1カ所設置し、5~11歳用とするとのことです。これは、医療機関から副反応があった時の対応が不安との声が寄せられたためです。

▽神戸市は家庭内感染を防ぐ取り組み

神戸市は昨年の秋に11歳以下の子どもがいる家庭の保護者を優先的に接種しました。家庭内感染が急増しているためです。3回目接種についても優先枠を設ける検討をしているとのことです。

▼日本小児科医会は「入念な準備をして」

5~11歳への子どもへのワクチン接種に対しては、重症化を防ぐ一方で、副反応が出やすいと見られています。

子どもへの接種には入念な準備が必要で、急いで行うものではありませんし、本来はかかりつけ医での接種が望ましいです。しかし、子どもが多い地域では集団接種会場も必要になります。
子どもは他の子の泣き声に不安感を覚えてしまったり、緊張で失神してしまったりなどが想定されます。そのため、経験豊富な看護師が対応することが望ましいです。
日本小児科医では、糖尿病や神経学的障がい、ダウン症などの基礎疾患があって重症化リスクが高い子どもについては接種を強く推奨しています。

基礎疾患がある子どもきょうだいは、家庭内感染を防ぐために、優先順位を上げて接種するなどの配慮も必要と考えられます。

2022年1月21日(金) 朝日新聞朝刊より出典・引用しています。

 

 

 

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