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アフリカでポリオが根絶!世界保健機構(WHO)が宣言しました!

人類がただ一つ根絶で来たウイルスは天然痘だけです。それについでWHOが根絶を目指しているのはポリオです。
この度アフリカでは野生株ウイルスから自然感染した患者が4年間見つからなかったため、根絶が宣言されました。

 

▼ポリオってどんな病気?

 

日本では小児麻痺と呼ばれ、子どもの手足にマヒなどを引き起こします。生後3か月くらいから公費で予防接種を受けることができます。
日本では1960年頃に大流行しましたが、2000年に、西太平洋地域と日本で根絶宣言されました。しかし、予防接種は続いています。
ポリオはウイルスで汚染された水を飲んだり、ウイルスを触った手が口に触れたりして感染します。
野生株に感染した患者が3年間出ていないことが根絶の条件となっています。
現在、根絶に至っていないのは残り2か国、アフガニスタンとパキスタンです。しかし、武装勢力が多い地域ではなかなか接種が難しい現状があります。

 

▼日本も途上国の子どもたちを支援してきました!

 

ポリオの予防には、ワクチンの接種が大変有効とされています。ですから、いかに世界中の子どもたちにワクチンを届けるかが大切です。
WHOは1988年にポリオ根絶を宣言し、徹底的にワクチンを接種することで病気を追い込んできました。
ワクチンが行き届いていない途上国に対し、日本のJICA(国際協力機構)やユニセフ、ビル&メリンダ・ゲイツ財団などが協力してきました。

 

▼生ワクチンから不活化ワクチンへ

 

予防接種には、ウイルスを弱めた生ワクチンと、ウイルスを殺して毒性をなくし、免疫をつけるために必要な成分を取り出す不活化ワクチンの二種類があります。
生ワクチンは、これが原因でごくまれにマヒが出てしまう子どもがいます。このウイルスは現在16ヵ国で流行しています。

生ワクチンは口から飲み込んで接種するので、注射を打つ必要がありません。衛生管理に問題のある地域や、看護師が足りない地域でも全ての子どもに摂取しやすいというメリットがあります。
現在、生ワクチンから不活化ワクチンへの切り替えが進められています。日本では2012年9月から完全に不活化ワクチンに切り替わりました。

 

▼新型コロナ対策にポリオの経験が生かせるかもしれない?

 

ポリオは数百人が感染して病気が発症するのは1人程度と言われています。そのため、隠れた感染者を探すのが大変重要でした。
新型コロナウイルも無症状の患者が多く、知らずに他人に感染させてしまう恐れがあります。
現在、濃厚接触者や発熱・味覚異常など特徴が出ている患者をPCR検査し、感染者を発見しています。
なるべく早く感染源を探し出して隔離することが大切。隠れた感染者を探し出すという点では、ポリオの経験が生かせるかもしれない、とのことです。

 

 

2020年9月5日(土)朝日新聞朝刊より出典

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