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生後6か月~3歳頃までは誤飲に注意!

2019年の敬老の日の統計によると、日本の全人口の28.4%が65歳以上とのこと。
共働きが当り前となった昨今、忙しい両親に代わって祖父母が孫の保育園のお迎えに行ったりするケースは多いでしょう。
それに伴い、子供が薬などを誤飲する事故は多発しているとのことです。

 

▼12月・8月・1月に子供の誤飲事故は多発

 

消費者庁の消費者安全調査委員会の統計では、2014年から2017年の間、子供の誤飲事故は30,385件もあったとのことです。これは病院や電話相談の統計なので、実際はもっと多いことが予想されます。
長期休暇を利用して実家に遊びに行ったり親族宅を訪問したりする際に事故が多いことが伺えます。
また、0歳児が16.6%、1歳児が50.7%、2歳児が24%。2歳以下の子供が全体の9割を占めています。

祖父母の世代は薬を服用している人も多く。テーブルの目立つところに置いてあることがほとんど。子供が手を伸ばして取れる位置にあるのも危険です。また、大人が手に取って飲んでいる動作を、子供が見ていて真似するケースもあります。

 

▼ハイハイ期~2歳児は特に注意

 

子供の成長は驚くほど速く、つい先日まで届かなかったところに手が届いたり、登れなかったところによじ登ったり。祖父母も、先日まではここに置いておけば大丈夫だったのにもう手が届くようになってしまった、などよくあること。まさに知恵比べです。
また「それは触ってはいけない」「ここには行ってはいけない」という大人の言いつけが理解できない月齢のため、言って聞かせることができません。
大人が家の中を安全な環境にしておかなければなりません。
素敵なインテリアも赤ちゃんがいる時期は台無しですが、ほんの3年くらいのことと割り切って安全に配慮しましょう。

 

▼赤ちゃんが開けにくい容器の開発が進んでいる

 

近年は、容器に工夫を凝らす仕組みで誤飲事故を減らそういう試みがあり、これをチャイルドレジスタンス(CR)と言います。例えば強く押さないと取り出せない錠剤シートや押しながら回さないと開かない容器など。
欧米ではCR対策にかかるコストを薬の料金に上乗せできるため、普及しています。しかし日本の制度ではそれができないため、製薬会社がコストを抱えなくてはなりません。そのため、普及していかないとの指摘もあります。

 

▼チャイルドレジスタンス(CR)例はこんなもの

 

●こまもり袋(タキガワ・コーポレーション・ジャパン)

 

特定の場所から親指を突っ込み、左右に押し開けないとチャックが開かないしくみになっています。2017年にCRの米国規格も取得しました。2019年8月から、薬局チェーンクオールの一部店舗で、小児用薬が処方された際に配っているとのことです。

 

●子ども誤飲防止機能カートン(丸金印刷)

 

箱の一部を押しながらスライドして開ける方式を採用しています。手先がまだ起用でない子供には、難しくて開けられない仕組みになっています。

 

●子ども誤飲防止ラベル(丸金印刷)

 

錠剤シートの裏面に貼って使用します。子供が噛みちぎりにくい素材のフィルムでできています。

 

非常に良いアイデアだし優れた商品ですが、残念ながらこれらはまだ一般向けに販売されていません。理由は「数千単位で発注がないと商売にならないから」とのことです。これから医療機関や製薬会社に販売されるといいですね。

 

 

2019年12月25日(水)朝日新聞朝刊より出典

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