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今注目されている絵本をご紹介!
子どもたちと一緒に絵本を読む時間はとても安らげますね。大人でも思わぬ発見があったりして一緒に楽しめます。時には大人にとって学びの時間になったりもします。
子どもたちにとって、信頼できる大人と絵本を囲む安らぎのひとときは、健全な情緒の発達に欠かせない、と言われています。
皆さんは最近子どもたちにどんな本を読み聞かせしましたか?ここでは今注目されている絵本をご紹介しましょう。
ちいさいおうち書店店長の越高一夫さんにお聞きしました。
※2023年9月30日 朝日新聞朝刊より
「チビにいちゃんとO(おー)ちゃん」
この絵本はスウェーデンでは児童文学の名作とされています。日本では先に続編の「すえっこO(おー)ちゃん」が出版されているので、知っている方もいるでしょう。
主人公のチビにいちゃんは7人兄弟姉妹の6番目。すえっこのOちゃんはたった一人の妹。チビにいちゃんは大人をハラハラさせる行動ばかりします。Oちゃんと二人で家の廊下を海に見立ててたらいを出して漕いで遊ぶ、Oちゃんの顔にインクで化粧をする、凍った海の上を歩く・・・
とんでもないことばかりしますが、本人は何も気にすることなく毎日楽しそうです。
時計屋のリリヤさんとのやり取りは心が温かくなりますよ。
子どものいたずらは予想ができませんし行動をついつい叱ってしまいますが、温かく見守ることも必要、と教えられます。
「ねみちゃんのチョッキ」
ベストセラー絵本「ねずみくんのチョッキ」からもうすぐ50年。記念すべき新刊は40巻目になります。タイトルから分かるように、1巻目と対になっており特別なお話です。
素敵なチョッキをうらやましがる動物たちに、ねずみくんは「ねみちゃんにいえばつくってくれるよ」と言いますが・・・。
作者の上野紀子先生が亡くなった後もシリーズは作り続けられてきました。愛にあふれた一冊となっています。
「まじょのすいぞくかん」
森に突然水族館が現れました。女の子と犬が入ってみると、水槽の中にいるのは「アマゾンのはんぎょじん」「テングザメ」「チョウチンクマアンコウ」と見慣れない魚ばかり。そんな中、「助けてくれ・・・」と声が聞こえてきます。スリル満点で謎めいていてユーモアもナンセンスもたっぷりの一冊です。いろいろな感情が味わえ、読んだら絶対に病みつきになること間違いなしです。
「トットちゃんの15つぶのだいず」
トットちゃんとはもちろん黒柳徹子さん。黒柳さんが経験した戦時中の暮らしがもとになっています。戦争がはじまると、食べ物が無くなり、ママは毎朝フライパンで炒っただいず15粒を封筒に入れてトットちゃんに渡します。そして「家に帰ってきても食べるものがないから、よく考えて食べるのよ」とママから言われます。
あさからおなかの空いたトットちゃんは行きに3粒、お昼に3粒・・・。減っていく大豆を見つめながら我慢しようか食べようか悩みます。
「小さい子でもこの絵本を通して『戦争っていやだな』と感じてもらいたい」黒柳さんはそう話しているそうです。