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幼児同乗自転車、停止中で事故多発!

消費者庁の消費者安全調査委員会(消費者事故案)は、2020年12月25日、幼児同乗自転車の事故について報告書をまとめました。

 

停車中でも事故が多発

 

調査の結果、自転車の停止中にちょっとしたきっかけでバランスを崩してしまい、転倒事故が多発していることが分かりました。
このため消費者事故案は、、走行中も含め転倒事故を防ぐために設計上の対策を検討してもらうように経済産業省に提言をしました。

 

自転車の転倒、7年で896人ケガ

 

東京消防庁の救急搬送データによると、自転車の単独事故で搬送された6歳未満の幼児は、2011年以降の7年間で1443人いることがわかりました。
事故の詳細が確認できた1221人のうち、停止中の転倒事故でケガをした幼児が896人もおり、約7割を超えたことがわかりました。
使用実態調査の分析をすると、
・駐輪場が傾斜している
・ハンドルに荷物をぶら下げている
・子どもが乗ったまま動く
このような要因が複合的にからみ、転倒してしまうことがわかりました。
消費者事故案の報告書は、
・安定性の高いスタンド
・左右のバランスに影響を与えない荷物の積載装置
これらの設計面の改善を、再発防止策として挙げています。

 

走行中は自転車のタイプ別でリスクが異なる

 

消費者事故案は、運転のしやすさや安全性を数値化して分析した所、自転車のタイプによってリスクが異なることが判明しました。
幼児を1人乗せる場合は、後ろ座席に乗せた方がハンドルのふらつきが小さい「後ろ乗せタイプ」を推奨しています。
幼児を2人乗せる場合は、ハンドルのふらつきが小さく運転もしやすい「前乗せタイプ」を推奨、また、後ろ座席を後付で設置するのが望ましいとしました。

 

利用者のマナー違反ばかりではありません!

 

消費者事故案の中川委員長は12月25日の記者会見でこう述べています。
「乳幼児が同乗する自転車において、従来は交通ルールを守っていない、自転車の整備不良など、利用者に原因があることが多いと考えらえていた。しかし、設計上の対策が不十分ではないかということもこの調査を通じてわかった」

子どもの送迎や買い物などで、日常生活に欠かせない幼児乗せ自転車。今後さらに安全性が高まることを期待したいですね。

 

2020年12月26日(土)朝日新聞朝刊より出典

 

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